2008.11.6
監督:大林宣彦
出演:南原清隆、永作博美
角川映画+大林宣彦監督作品、そして「A MOVIE」で始まるといえば、昔からのファンは胸騒ぎがしてくるのではないだろうか。
ご察しの通り「泣ける小説」として評価が高い(らしい)重松清の原作を、大林ファンタジーにしてくれちゃいました。
オープニングクレジットの脚本の下に「撮影台本」とありました。
目にした瞬間「やっちまったかな?」と苦笑い。
この1行でこの作品の感想は伝わったことになってしまいます。
(これは、撮影現場での思いつきなどで、脚本を無視した大幅な改編を行ってしまったことを意味します。いい方に転べばいいのですが……)
現場でやりすぎた反省からクレジットを出したのかも知れません……
原作に引かれて観に来たお客さんは、きっととまどったのではないでしょうか。
本人と家族が「その日のまえに」抱く不安感を少しでも軽減することは可能なのか?
そして、残されたものが「その日のあとに」現実を受け入れて生きていく姿から、勇気を分けてもらうために観に来たお客さんに対して(みなさん『おくりびと』を期待している時節でタイミングが悪かった)、「映画はファンタジーです」と言われたのでは、そりゃ怒りますよ。
それが、角川映画+「A MOVIE」であると言うならば、大林健在の証明とでも言うのか、今後に期待しちゃうのですが……
宮沢賢治の世界との融合を目指したかったようですが、それはそれで別の機会にゆっくりとやってもらいたいと思うのですが、そんな機会自体が減ってきているのだろうか?
まだ、70歳ですもん。応援していますよ!
P.S. この前に『容疑者Xの献身』を観ちゃったのですが、コメントは控えさせていただきました。
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