2008.6.9
監督:松原信吾
出演:大沢たかお、田中麗奈、伊東四朗
新しい人情喜劇の誕生です!
江戸っ子という「東京遺産」が闊歩してイヤミにならない場所が、築地という東京の台所にありました。
また、その切り口が「味」(美味追求)であると思われるところが、今後の広がりを予感させる奥深さを秘めた隠し味となっています。
大沢たかおクンの明るい表情を久しぶりに観た気がしていますが、もっとハチャメチャにはじけていいんじゃないか、と期待しています。
魚河岸仲卸の娘が、ネコ科(ゲゲゲの鬼太郎の猫娘役で吹っ切れたのでは?)の田中麗奈というのはちょっと疑問を感じるところですが、一所懸命やってる姿には好感が持てました──彼女の顔を観ながらボロボロ涙を流したとは驚きです……(これは褒め言葉です)
題材のおかげか、撮影現場にとても活気があるのだと思われ、出演者の表情がみんなイキイキしているように見え、生きのいい作品であるとの好感を持てました。
それはまさしく監督の力なのだと思いますが、細かいエピソードにもキチッと気を配っていて(オープンのロケと思われる部外者の写り込みまで好感が持てました)、久しぶりの松竹映画らしいいい作品ではないでしょうか(迷作『なんとなく、クリスタル』の監督だとは驚き)。
とても楽しめました。
『寅さん』や、『釣りバカ日誌』もいいのですが、若い主人公のシリーズ化が決まったことはとても素晴らしいことですし、主役の二人は次回作からもっとはじけてくれるんではないかと、もう既に期待が膨らんでおります。
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