2009.4.17
監督:木村祐一
出演:倍賞美津子、段田安則
戦後間もないころ、山梨県で実際にあった偽札事件を題材にしているそうで、企画の着眼点としてはとても素晴らしいと思うのですが「どこを切っても中途半端」という印象を受けました。
「国が発行するお札も紙切れ」といった認識を芽ばえさせる、戦後混乱期の国家に対する不信感が描かれないないままに、物語の動機として、犯罪者の悪巧みに庶民が乗せられる構図というのは、どうにも受け入れがたいものがあります。
まるっきり逆の、庶民の苦しみを代弁する形で犯罪に手を染めてしまうも、その罪をかぶって罰を受ける、という物語りであると勝手に思い込んでいました……
先日、倍賞千恵子さんを拝見させていただき、続いて倍賞美津子さんをと、期待しておったのですが、残念。
美津子さんはもう貫禄の存在感を示してくれるのですが、演出が美津子さんの演技を妨害しているんじゃないの? と言いたくなりました。
「芸人のさが」なのかも知れませんが、もっとストレート(素直)に撮ればいいのに……
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