2009.3.4
監督:中井庸友
出演:玉山鉄二、マイコ
「カフー」とは母音が「a・i・u・i・u」となる沖縄言葉(ウチナーグチ)の表現なので、「a・i・u・e・o」である大和言葉に直せば「カホー」(果報は寝て待て)となり「良い知らせ」「しあわせ」の意味も含まれると物語では説明しています。
──「沖縄そば」を「沖縄すば」と話すのを聞いたことありませんか?
わたしも観る前「果報は寝て待て」という言葉を想起し、琉球に伝わる、良きことも悪しきことも「ニライカナイ(神様の棲む世界、生命の源、死者の魂がたどり着く世界、その魂が神に生まれ変わる世界)」からもたらされる、という言い伝えを題材にしているものと考えていました(蒼井優ちゃんの『ニライカナイからの手紙』という映画もありました)。
確かにその祈りは込められているのですが「ありがちなストーリー」に収束してしまいます。
それはおそらく、舞台を別の町に置き換えても成立してしまうような「土着性」が欠如しているからと思われます。
それは絵からも見て取れてしまい、あれはどう見ても離島には見えない舞台からすでに、欠点となっています。
非常に特徴的な伊江島の姿をバックに写してはロケ地が特定出来てしまいます(本部半島は静かなところであるよねぇ、と)。
玉山鉄二は「イケメン」と思っていたのですが、アップになると結構すきのある顔立ちでもあったので、好感度アップと言うよりちょっとガッカリです。
『山のあなた 德市の恋』でのマイコは存在感があったように思えたのですが、それは演技ではなかったようです。
アップを使いすぎては演技者の素が暴露されるだけで、演技力のない役者たちからは魅力も感じられないという、悪い演出の手本のような出来と思われました。
さぁ、気を取り直して!
いい映画との出会いを待ちわびて…… います。
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