監督:滝田洋二郎
脚本:那須真知子
出演:吉永小百合、堺 雅人、阿部 寛、佐藤浩市、岸部一徳
終戦を樺太で迎えた家族だが、ロシアの侵攻から生活を守るため戦いに向かう父親と、戦渦から逃れるため北海道へ向かう母子(息子2人)が別れ別れになり、母(吉永)と次男(堺)は癒しがたい記憶を背負いながら、たくましく生き抜く物語。
当時の状況が過酷すぎるため、吉永さんに求められるものは限られるようで、息子(堺)の経験談を軸に展開する流れは、堺の過剰な演技もあり、吉永さんの演技に期待を抱く者には物足りなさが残る。
彼女に遠慮しているように感じられ、たとえはしたない場面があったとしても、もっと彼女を全面に出すべきではなかったか。
勝手な考えだが、網走までたどり着いた道のりを、映画『砂の器』のように四季を織り交ぜた北海道の自然を背景に描けたなら、ラストの無念さが増幅され、観る者に迫ってきたのではないかと。
観る側がそんなストレスを感じるのは、狙いに弱さがあったためとも。
吉永小百合を囲む「映画友の会」のように共演陣が集合し、見守るだけのラストは、いくら「吉永小百合映画」としても、観る者を軽視し過ぎではないか。
当時の状況が過酷すぎるため、吉永さんに求められるものは限られるようで、息子(堺)の経験談を軸に展開する流れは、堺の過剰な演技もあり、吉永さんの演技に期待を抱く者には物足りなさが残る。
彼女に遠慮しているように感じられ、たとえはしたない場面があったとしても、もっと彼女を全面に出すべきではなかったか。
勝手な考えだが、網走までたどり着いた道のりを、映画『砂の器』のように四季を織り交ぜた北海道の自然を背景に描けたなら、ラストの無念さが増幅され、観る者に迫ってきたのではないかと。
観る側がそんなストレスを感じるのは、狙いに弱さがあったためとも。
吉永小百合を囲む「映画友の会」のように共演陣が集合し、見守るだけのラストは、いくら「吉永小百合映画」としても、観る者を軽視し過ぎではないか。