2007.07.21 サイドカーに犬
監督:根岸吉太郎
出演:竹内結子、松本花奈、古田新太
乳歯が抜ける時分(小学四年)の少女が出会った不思議な父の愛人とのひと夏の経験。
何もかもが幻のようにあっけない時間だったが、そんな刹那に少女は自転車に乗れるようになった。ちょっと遅かったけど、乗れるようになったその夏を振り返ると、キラキラと輝いていたその女性が目に浮かんでくる。
少女が自我に目覚めるのは、初潮よりも前の変調であるところに早熟化の傾向を見つめる視点がいいと思います(でも変化には、血の印象はつきまとってしまうのか?)
夜のサイドカーのシーンには、70〜80年代のけだるくも決して後ろ向きではない時代の空気が漂っており、根岸監督のデビュー時代でもあったりするのだが、何であの頃の空気を出せる人は何でみな日活出身なんだろうと思ってしまいました。(神代辰巳、藤田敏八←漢字忘れちゃったよ、情けない… 時は過ぎてゆくー♪)
竹内結子を初めていいと思いました。
可愛い子ちゃん、人気女優として扱わなくてよくなった時期の公開だったのもタイミングとして良かったと思われます(髪の毛長かったから、出産前に撮ったのか?)。
媚びた演技をしてないと言うか、監督が要求していないので彼女も伸び伸びと動けたのではないか、という気がしました。
先日の松嶋菜々子への驚きと同様、いい女優がいないんじゃなくて、いい女に魅せられる演出家がいないということか、と目から鱗の思いがしました。
こういう、身近な物語が少なくなってしまいましたね……
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